2010-09ニカチュー上流域調査報告

メンバー
日本側:田殿武雄・河本佐知(JAXA)・浮田甚朗(新潟大学)・山之口勤・冨山信弘(RESTEC)・奈良間千之(地球研)
ブータン側:Sonam Lhamo (DGM)

調査項目

  • ブータンヒマラヤにおける氷河湖決壊洪水に関する現地調査参加
  • 参加カウンターパートに対するOJT
  • 衛星データ解析に関するフォローアップ

    調査報告

    衛星データ解析に有用な下記の計測を目的として現地調査を実施した。

  • 衛星データ校正のための地上基準点(GCP)の計測:ほぼ達成
  • 衛星データによる地形情報検証のためのGPS連続計測:ほぼ達成
  • 衛星データによる氷河湖の水色検証のための地表面反射率計測:湖だが二ヶ所で実施
  • 氷河湖インベントリ検証のための湖岸計測:実施できず(上流班に依頼)
  • 樹木サンプル:達成

    上記の通り,当初計画した計測項目の70%程度は達成できたと考えられるが、途中で悪路のため先に進むことができず、日程を切り上げて引き返すことになったのは極めて残念である。もう一つの大きな目標であった「実際の氷河湖を観察する」という点は実現できなかった。

    カウンターパートに対するOJTとして、ハンディGPS受信機を用いたGCP計測およびスペクトルメータを用いた地表面反射率の計測方法について同行のDGMスタッフに学んでもらった。本技術は氷河湖インベントリ作成だけではなく、衛星データ利用の基礎となる部分である。今後、衛星データ解析研修等を通じて、実際にどのように衛星データと突き合わせるのかフォローしていきたいと考えている。

    また3月に導入したワークステーション、衛星データ解析ソフトウェアの動作確認を行い、3台のワークステーションそれぞれで各ソフトウェアが確実に起動できる環境に整備した。今後、カウンターパートにて活用頂ける環境が整ったと言える。

    印象などその他コメント:
    今回同行して頂いたDGMスタッフは非常にまじめに対応・協力頂けた。

    調査日程
    9/23-10/12